「ネリ」について | ||
これが「ネリ」の原料となるトロロアオイの根です。
|
||
この根っこを刻んで細かくつぶし、水に漬けておくとねばねばの液が出来ます。トロロアオイはオクラの仲間なので、オクラと同じようなねばねば感です。これをゴミが入らないように布で濾して、「ネリ」の出来上がりです。
|
||
そもそも「ネリ」とは何か? |
||
右の方が楮の繊維が均一に混ざっているのが分かるでしょうか。 左の方は繊維が均一に混ざりにくいので、紙を漉いたときいわゆる「地合(ぢあい)の悪い紙」になってしまいます。 |
||
また、ネリには水引きを調節するはたらきもあります。紙を漉くときに「簀」から水が漏る速度が、水だけだと早すぎるので、繊維をよく絡みあわせるひまがありません。ネリを入れることによって、原料液が簀の上に長く留まるので、そのあいだに簀桁をよく揺すって繊維同士を絡み合わせることが出来るのです。 |
||
紙を一枚漉くごとに、上に積み重ねて行く「紙床づけ」。こうして直接重ねていってもあとで一枚づつはがせるのは、ネリのはたらきによって繊維がよく絡まりあっているからです。
|
||
舟をたて終わったら、いよいよ紙すきの作業が始まります。→次の作業へ | ||